主催:NPO法人スタンドウィズシリアジャパン
場所:オンライン(Zoomウェビナー形式)
この度SSJは2023年3月26日(日)18:00(日本時間)に、【シリア革命12周年特別企画】「シリア-祖国解放の夢、民衆の鼓動、受け継がれる革命の記憶」と題してイベントを開催しました。2011年3月、四半世紀にわたるアサド独裁政権に終止符を打つべくシリアの人々が一丸となり路上へ繰り出した―シリア革命。あれから12年。人々は銃弾、爆撃、空爆、化学兵器、拷問、包囲殲滅攻撃、国際社会の裏切りという圧倒的破壊に晒されてきました。シリア革命12年を記念する本企画では、カンヌ国際映画祭にて最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した『娘は戦場で生まれた』を上映。監督ワアド・アルカティーブ氏を特別ゲストに迎え、渾身のルポルタージュに込めた想い、「陥落」するアレッポ最後の日々、そして12年を経た革命への想いを伺いました。
(ワアド監督 ©Stand with Syria Japan)
【イベント・プログラム 】
- オープニング
- 本編上映
- スペシャルトーク「『For Sama』: 革命への愛の物語」
(特別ゲスト:ワアド・アルカティーブ(監督)、通訳:山崎やよい)
- 「知性と尊厳の革命-SSJ教育事業」(SSJ副理事長、杉谷遼)
- クロージング
-スペシャルトーク「『For Sama』: 革命への愛の物語」
ゲスト:ワアド・アルカティーブ(監督)、通訳:山崎やよい
『娘は戦場で生まれた』の上映後に行われたワアド監督のトークセッションでは、本作品を通して描き出されるアサド政権とロシアによって行われたアレッポ包囲攻撃での日々、革命への思いを直接語って頂きました。故郷であるアレッポに革命の波が訪れ、人々が立ち上がったその瞬間からカメラを回し続けた彼女の言葉は非常に重みがあり、人々の崇高な思いが政権によって弾圧されていった日々の回想は我々の心に訴えかけるものが多くありました。その中で彼女が綴った「革命前のシリアは人間としての尊厳がない社会だった、革命が私たちに生きる意味を与えてくれた。」という言葉が表すように、シリアの人々は長年の独裁政権からの抑圧から、自由や人間としての尊厳を求めて立ち上がったこと、今もその思いは人々の中で変わっていないということを改めて確認することができました。
(ワアド監督 ©Stand with Syria Japan)
「知性と尊厳の革命-SSJ教育事業」
SSJ副理事長:杉谷遼
最後にSSJの副理事長の杉谷より、SSJがシリア北西部、非政権支配地域で行う教育支援事業について説明が行われました。我々が支援を行う非政権支配地域では、政権からの迫害を逃れてきた国内避難民の方が多くいる地域であることや、これからの未来を担う避難民の子どもたちに教育を届け、シリア人としての誇りと尊厳を守っていくことの重要性が語られました。また、SSJが2023年2月6日の大震災発生時より現地で行ってきた緊急人道支援活動の報告も付随して行われました
(教育支援の様子 ©Stand with Syria Japan)
(大地震緊急支援の様子 ©Stand with Syria Japan)
報告者:SSJチーフ・ファンドレイザー小野寺航大